データで見る中小企業診断士1次試験(平成29年度版)

2017年度の中小企業診断士一次試験の結果が発表となりました。

早速、発表されたデータを基に、最新の傾向を見ていきたいと思います。
(基本的に、データで見る中小企業診断士1次試験(平成28年度版)の焼き直しです)

1次試験の基本情報

中小企業診断士試験を受ける場合、最初の関門は1次試験になります。

科目は以下の7科目で、すべてマークシートによる4択(科目によっては5択)です。

  • 経済学・経済政策
  • 財務・会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営・中小企業政策

特徴としては、

  • 科目間で点数による重みづけはなく、すべて100点満点
  • 合格基準は、基本的に「40点以下の科目がなく、かつ全体の平均が60点以上」
  • 科目合格制となっており、60点以上取った科目は2年間免除が可能
  • 「合格基準を上回ったら合格」という絶対基準で判定

ここまでは、Wikipediaをはじめ、他のサイトにも載っている基本情報です。

受験者数や合格率は?

ここから、中小企業診断協会の発表する統計データをグラフ化して見ていきます。
データ:過去の試験結果・統計資料平成29年度中小企業診断士 第1次試験の結果について

受験者数

科目受験者も含めた受験者数は平均16,160人で、平成29年は16,681人で平均値より約500人多かったようです。前年(平成28年)の一次試験の合格率が非常に低かった翌年としては、思ったよりも受験者数が集まっていない印象です。

なお、新年の日経新聞で「ビジネスマンの取得したい資格ランキング」で中小企業診断士が1位に輝いた平成27年の受験者数は、なぜかここ8年で最低という結果でした。

再受験者数

全受験者数から全科目受験者数を差し引くと、科目受験を行った人数が求められます。これを「再受験者」とみなしたとき、平均は2,008人です。この推移をグラフ化すると、年々増加していたのがひと段落してきているのが分かります。一度受験して不合格だった層が繰り返して挑戦している一方で、断念する脱落者数が一定数出てきていることが見てとれます。

昨年(平成28年度)は、合格者が平均値より600人も少ないという難しい試験でしたが、受験者数と再受験者数を合わせて見てみると、今年はその分を補うほどの受験者が集まらなかったと言えるでしょう。挑戦し続けることに心が折れた人もいるということかも知れませんね。

なお、この「再受験者」には2次に2年連続で不合格となって、再び1次試験からの受験が必要になった受験者は含まれませんし、現存するデータでは計測できません。2次不合格者の再受験者も含めた本当の「再受験者数」は、もっと多いと考えられます。

合格者数

合格者数は、年によってばらつきが大きく、平均が2,991人で、2,400人~3,600人の範囲で分布しています。毎年、平均点の低い科目が1~2科目あるためかと思われますが、受験者数が最大であった平成22年・23年がむしろ合格者数は最低水準なのは不思議です。

平成28年は、TACの講評によると経営情報システムと経営法務が難しかったとのことです。過去異例の合格基準緩和(60点から59点へ)に加え、経営情報システムは難易度調整として全員4点の加算まで行われたにも関わらず、合格人数は2,404人で新制度が開始された平成18年以降で最低となりました。

そして今年、平成29年は、同様にTACの講評によると、「平年並み」の難易度に戻ったとのことです。平均点が17点も高くなり大幅に易化した経営情報システムを除き、平成28年と同様の傾向であったと言えるでしょう。結果としては、一次の合格者は3,106人となりました。

合格率

合格者数を全受験者数で割って算出した合格率も、合格者数とほぼ同様の傾向を示しており、年によってばらつきが大きく、平均が21.2%で、16%~26%の範囲で分布しています。

このデータだけ見ると、5人に1人しか受からない難しい試験に思えますが、科目合格制であることもあって、科目合格を獲りにきている人もいますし、勉強不足でも「いくつか受かればいいや」と軽い気持ちで受ける人もいますので、実態としては、そこまでではない気もします。

まとめ

何といっても1次試験は、合格基準を超えさえすれば通る試験です。

不得意分野が難易度の上下で被害にあうことが一番避けるべきことなので、そうならないように不得意分野をなくすように勉強する、というのが有効な戦略になります。



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