平成29年度 中小企業診断士 1次試験を終えて
1次試験が終わり、受験生の方は自己採点の結果を受けて、一喜一憂していることかと思います。今回は、TACのデータリサーチのデータを基に、傾向を見てみたいと思います。
平成28年度との平均点比較
TACでは、無料動画で1次試験の分析会を公開していますが、その中で受験生から集めた得点のデータの集計結果を公表しています。
そのデータを使って、平成28年度と平均点を比較してみます。
(TAC講評データを基に作成)
全体の傾向としては、ほぼ前年同様の科目が5科目で、簡単になった科目が2科目であることが分かります。
何と言っても、経営情報システムが17点以上も平均点が上がったことが最大の特徴です。TACデータリサーチでは、平成26年度は55.28点、27年度は50.06点、28年度は45.24点と、毎年5点ずつ難化してきて、苦手とする受験生の合格を阻んできた科目が、大幅に易化したしたため、今年は多くの受験生が1次試験を突破することが予想されます。
総合平均点が57.37点というのは、平成25年度の57.35点と近く、25年度の合格者数が3,094人であったため、前年の合格者数が異常に低かった今年は、25年度以上の合格者数が予想されます。おそらく、3,300~3,400人くらいが合格となるのではないでしょうか。
2次試験の受験者数はどうなる?
1次の合格者数が増えると、2次の受験者数が増えるかというと、前年の合格者数が影響するので、必ずしもそうでもないです。
以下の投稿で示しましたように、平成28年の合格者は現行試験制度になった平成18年度以降で最低の2,404人でした。過去の傾向では、例年、前年1次合格者の6割程度が2次試験再受験に臨むので、再受験者数は約1,400人と予想されます。
今年の1次試験合格者と合わせると、今年の2次試験受験者数は4,800人くらいでしょうか。ここ数年の傾向と比べて、特に大きな変化はなさそうですね。